家づくり講座

【どんな屋根が好き?】屋根材の種類やメリット・デメリット、屋根の形状別の特徴を解説

【どんな屋根が好き?】屋根材の種類やメリット・デメリット、屋根の形状別の特徴を解説

屋根は外観の印象を大きく左右するため、家づくりにおいて屋根選びはとても重要です。屋根材の種類や屋根の形にこだわることで、自分好みのテイストや住み心地の良さを実現できます。

注文住宅を建てたマドリースタッフYの例を挙げると、和風な雰囲気にしたかったため、屋根材は瓦を使用し、玄関ポーチに下屋をつけました。コンパクトにしつつも、和の落ち着いた雰囲気を表現しています。

\マドリースタッフY邸の外観はこんな感じ/

マドリースタッフY邸の外観
マドリースタッフY邸の外観

本記事では、屋根選びのポイントや屋根材別のメリット・デメリット、屋根の形状ごとの特徴についてお話します。屋根選びに悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

屋根選びで重要なポイント3つ

屋根選びで重要なポイントは以下の3つです。

  • 屋根材によって可能な屋根勾配や雰囲気が変わるので、目指すデザインに適した屋根材を選ぶ。
  • 形状だけでなく、軒の出や屋根の勾配次第で外観や住み心地は変わってくる。
  • 屋根材は初期費用とメンテナンスコストを踏まえて検討する。

屋根材別メリット・デメリット

「陶器瓦」「ガルバリウム鋼板」「スレート」「アスファルトシングル」それぞれのメリット・デメリットや耐用年数についてお話します。

屋根材メリットデメリット耐用年数
陶器瓦・耐用年数が長い
・断熱性、防音性が高い
・結露しにくい
・塗装が不要
・工事費が高い
・重量があるため、耐震性が低下する
50年〜
ガルバリウム鋼板・軽量で耐震性が高い
・金属だがサビにくい
・防水性が高い
・傷がつきやすい
・防音性が低い
・塗装が必要
30年程度
スレート・工事価格が安い
・瓦より耐震性が高い
・業者を探しやすい
・割れやすい
・塗装が必要
20〜25年
アスファルトシングル・軽量で耐震性が高い
・サビない
・割れない
・複雑な形状にも対応
・風で飛びやすい
・石粒が落ちやすい
・カビが生えやすい
20〜30年

陶器瓦

陶器瓦のイメージ

粘土でつくられた瓦は、古くから使われてきた日本人にとってはおなじみの屋根材です。塗装が不要なためメンテナンスの手間が少なく、耐用年数も50年~と長いのが特徴です。瓦自体が割れていないかどうかは定期的に点検するようにしましょう。

ただ、他の屋根材と比較して重量があるので、瓦の重さに耐えられる建物でなければなりません。

ガルバリウム鋼板

ガルバリウム鋼板のイメージ

軽量でありながら耐久性が高く、トタンと比較しておよそ2倍の耐用年数を誇ります。素材としてはアルミニウムと亜鉛とシリコンを合成しており、着色のしやすさ、素材の軽さにも定評があります。耐用年数が長い一方で傷付きやすいことがデメリットで、台風などで何かが激突した場合、形が変わってしまうことがあります。

スレート

スレートのイメージ

セメントと繊維材料でつくられたスレートは、薄くつくれるため使い勝手が良く、加工しやすいことがメリットです。コストも低く、新築時に採用する屋根材としては手頃な価格であることも魅力の1つ。

しかし耐久面ではもろく、災害時に割れてしまう可能性があるほか、カビが発生しやすいこともデメリットで、頻繁にお手入れする必要があります。

アスファルトシングル

アスファルトシングルのイメージ

欧米では100年以上前から使用されていた屋根材で、割れにくく、さびにくいという特徴を持っています。石粒が使用されているため耐久性に優れています。

しかし強風にあおられると、コーティングの石粒が剝がれ落ちやすいというデメリットもあります。

屋根の形とデザイン

切妻(きりづま)屋根

切妻屋根のイラスト

よく言われる「三角屋根」がこの形です。

シンプルで施工もしやすくコストもあまりかからないことが多いため、最も普及している形です。

シンプルなので雨漏れなど屋根のトラブルが起きるケースも低くなる形状です。

【デザイン】

勾配と軒の出によって雰囲気が大きく変わります。
いろいろなデザインに対応できる屋根です。

  • モダン

勾配を緩く、軒の出を小さくする。
屋根の厚みがスッキリするガルバリウム鋼板などを選ぶといいと思います。

  • プロヴァンス風

勾配をつけて、軒の出は小さくすると雰囲気が出ます。
洋風瓦がぴったりです。

  • 和風

勾配をつけて、軒の出も大きくとる。
軒裏を木目にすると柔らかい印象になります。

【注意点】

シンプルな形の分、屋根のつくり方ひとつで家の雰囲気が大きく変わってくる屋根と言えます。切り妻屋根の場合は、軒の出、屋根の厚み、棟の位置(屋根の山の部分)に注目して検討すると良いでしょう。

寄棟(よせむね)屋根

屋根の頂点など面と面が合わさる部分を「棟」と呼びます。

その棟を四方から中央に寄せているから寄棟です。
こちらもよく見かける形です。

構造的に頑丈で、切り妻と屋根の総面積が同じでも、各面の面積が小さくなる(切り妻は2面、寄棟は4面)ため、風圧に対しても強いのが特徴です。

【デザイン】

家の高さを抑えられるので、落ち着いた雰囲気の外観になります。重厚感のある瓦や、落ち着いた色味を選ぶと雰囲気とマッチします。

【注意点】

雨が降っても四方に雨水が流れて分散していくため、ゲリラ豪雨などでも雨樋が水で溢れにくく、雨の多い地域でも効果的です。ただし、雨を地面に落とすための雨樋も多くなるので、外観を気にするなら雨樋の色と場所には気をつけてください。

外壁と雨樋の色をそろえたり、道路側から見えにくい位置に設置するなど工夫すると外観がスッキリしますよ。

陸屋根(フラットルーフ)

陸屋根のイラスト

勾配(傾斜)がなく、平坦な形状から陸屋根(りくやね、ろくやね)と呼ばれます。

屋上を設けるのに最適な屋根の形です。
屋根というよりは、防水処理で仕上げたバルコニーといったイメージです。

【デザイン】

ボックス型の外観にしたり、屋上を設ける場合に採用すると良いでしょう。モダンな雰囲気に仕上がります。

【注意点】

通常の屋根と比べて防水工事などにコストがかかる場合があります。また、排水性が悪いので、定期的に防水工事をしてあげないと雨漏りに繋がります。しっかりメンテナンスしてあげてください。初期費用とメンテナンスコストを併せて確認してくださいね。

デメリットを解消するために陸屋根風に仕上げる方法もあります。

陸屋根風片流れ屋根のイラスト
陸屋根風片流れ屋根

屋根の周りの外壁を立ち上げて、外からは陸屋根に見せて実は片流れ屋根となっています。

こちらの場合は緩い勾配でも施工できる、ガルバリウム鋼板などを採用すると良いでしょう。

片流れ屋根

片流れ屋根のイラスト

一面で構成される形状です。
文字通り、雨水なども片側に流れます。

方角が良ければ太陽光パネルを設置すると、効率よく発電することができます。

【デザイン】

見た目もシャープな印象になるのでモダンな住宅によく合う屋根です。小屋裏の高さも確保しやすいので、ロフトや小屋裏収納も作りやすいという特徴もあります。瓦やスレート、ガルバリウム鋼板などいろいろな屋根材で施工できます。

【注意点】

雨や雪が全て同じ方向に流れるので、雨樋にゴミが溜まりやすくなります。定期的な点検を行うと良いでしょう。

屋根が長くなるので、雪止め金具の設置などが必要になる場合があります。また、屋根の片側がかなり高くなることがあります。(2階建て住宅の場合3階建てのような高さ)近隣への日当たり問題で、トラブルにならないよう配慮するようにしてくださいね。

ちなみに、太陽光パネルの設置をご検討であれば、屋根形状は「片流れ」か「切り妻」がおすすめです。形状と併せて、屋根の向く方向もしっかりとご検討ください。南向きであることが理想です。

屋根形状は外観、間取り、窓配置とも関わってきますので、早い段階で太陽光パネルを設置する旨を住宅会社に伝えてくださいね。

まとめ

屋根は外観のデザインを左右する重要な要素です。また、軒などの機能によって住み心地も変わってくるので、屋根の形にこだわりつつ機能も併せ持った屋根にしてあげると、見た目も住み心地もよい、素敵なお家ができあがりますよ。

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