家づくり講座

【実例あり】部屋をおしゃれにするのに欠かせない照明計画のコツ!ダウンライトと間接照明の選び方

【実例あり】部屋をおしゃれにするのに欠かせない照明計画のコツ!ダウンライトと間接照明の選び方

照明の専門家、細谷さんとライブ配信をしました。

先日はオーデリックという照明メーカーさんのショールームにて、照明の専門家である細谷さんとライブ配信しました!空間の印象を大きく決める照明について、詳しくご存知ない方もいらっしゃるのではないでしょうか?

今回は照明コーディネーターとして活躍されている細谷さんに寄稿いただき、ライブを振り返りながらダウンライトや間接照明の選びかたを解説。理想通りのおしゃれな空間を演出できるようになりましょう。

本記事を読めばダウンライトや間接照明の選び方がわかり、おしゃれで理想に近い空間を作れるようになります。

照明コーディネーターの細谷友美です。建築系大学を卒業後、パナソニックショールームにて照明アドバイザーを5年ほど経験したのち、現在フリーランスで照明専門のインテリアコーディネーターとして活動しております。今回、madreeさんとインスタコラボ企画として、オーデリックの東京ショールームをお借りして、照明計画のコツをご紹介しました。

前半では…
1.ダウンライトの種類
2.間接照明の種類

後半では…
3.照明コーディネートのコツ
4.ペンダントライトの選び方

を紹介していきます。

1.ダウンライトの種類

シミュレーションルームを使って、ダウンライトの種類をご紹介しました。見た目もカタログ上でも違いが分かりづらく「どれでも一緒!」と思われがちですが、全然違うんです!種類にこだわるだけで、見た目が大きく変わります。ぜひ、違いを知って頂き、イメージ合う物を選んでほしいなと思います。

ダウンライトは「光の広がり方」と「埋込穴の大きさ」に違いがありますので、実物を見ながら、種類を覚えていきましょう。穴の大きさについて、詳しくは以下の投稿をご覧ください。

それでは実例を見ていきましょう!

1つ目

光が広がる「拡散タイプ」で、埋込穴の大きさが「10cmタイプ」です。

部屋全体をまんべんなく照らすタイプです。マンションや新築戸建てで、何も指定しないと、この拡散タイプがついてきます。部屋の中で明るい所と暗い所がなく、均等に照らされる「明るさを感じやすい事」がメリットですが、雰囲気が出ないという点があります。

2つ目

「グレアレスダウンライト」の埋込穴の大きさが「10cmタイプ」です。

天井の上の方は暗く、光が広がらずに、直下が強く明るくなるタイプです。ホテルや飲食店によく使われています。

このように穴の内側がシルバーになっていて、奥に光源がついているので、遠くから見ると、強く光っている所が見えず、まぶしさを抑えられます。部屋の中で明るい所と暗い所ができ、シックな雰囲気になります。ホテルライクな雰囲気にしたい場合など、一般住宅でも上手に使う事で、家のクオリティを大きくアップすることができます。

3つ目

「拡散タイプ」で、埋込穴の大きさが「5cmタイプ」です。

現在発売されているダウンライトの中で、最も小さいダウンライトです。新しい高級ホテルなどに使われ始めているので、ダウンライトの穴の大きさは小さいものが選ばれていくトレンドを感じています。ダウンライトの穴が小さくなると、天井面がすっきりします。大きな穴がたくさんあいていると、気になるものなので、天井面はなるべく綺麗にすることがおすすめです。

4つ目

「グレアレスダウンライト」の「5cmタイプ」です。

穴が小さい事に加えて、光っている所が見えないので、より天井面がすっきりします。どこが光っているかわからないですよね。天井面が暗くなるのと、10cmタイプより少し多めにつける必要があるので、これから紹介する間接照明と組合せると、とても美しい照明計画にすることができます。

ここで視聴者さんからの質問です。

笑う女性のイラスト
視聴者さま

「拡散タイプとグレアレスタイプは、どちらがおすすめですか?」

細谷さん

インテリア全体をどういう雰囲気にしたいかでおすすめが変わります!ナチュラルで明るい雰囲気にしたいなら、拡散タイプがおすすめです。

DAIKOHPより(土井 さやか | Pro’s Way 住宅照明のヒミツ | デザイン・特注設計 | 大光電機株式会社 (lighting-daiko.co.jp)

グレアレスだと天井の方は暗くなり、光の重心が下がり、全体も落ち着いた雰囲気になるので、ホテルライクな感じにしたい時には、グレアレスがおすすめです。また、照明の直下はグレアレスダウンライトの方が明るいので、しっかり明るくしたいダイニングテーブル面に使うのもおすすめです。

左→拡散タイプ、右→グレアレス。テーブル面の明るさが違います。

もうひとつ視聴者さんからの質問。

笑う女性のイラスト
視聴者さま

「キッチンの場合、拡散タイプorグレアレスタイプどちらがオススメですか?」

細谷さん

一般的なのは拡散タイプで明るい100Wを使うことが多いです!

左→拡散タイプ。右→グレアレス。

一般的なのは拡散タイプの明るい100Wで、全体がしっかり明るくなります。一方でグレアレスはキッチンが際立ち、非日常的なかっこいい感じになってますよね。(この画像は手元灯しかついていないですが、吊戸棚下に間接照明を入れたり、他の照明を足します。)

また、価格についても違いがあるので、予算にもよるかもしれません。拡散タイプは¥3300。グレアレスは¥7800。値段が2倍近くするので、家全体ではなく、リビングなどポイントで使うのが良いでしょう。注文住宅での照明の予算取りは30万円で入っている会社がほとんどですが、グレアレスダウンライトやこれから紹介する間接照明を使う場合、+10〜20万ほど多めに予算取りして頂くと、かっこよく満足度の高い照明計画ができるかと思います。

2.間接照明

全員がやるとは限らないけれど、取入れると確実におしゃれになるのが、間接照明です。眩しさがないので、居心地のいい空間を作ることができます。はじめから計画しないと、後から天井掘り込みをするのがNGだったり、予算的に難しくなってしまうので、最初からどこを演出するかイメージをつけておきましょう。

①コーニス照明

壁を照らす間接照明をコーニス照明といいます。結構明るさが取れますし、華やかな雰囲気にしてくれます。

壁を間接照明で照らすと、タイルやエコカラットなどの模様の凸凹が際立つので、そういった壁には間接照明がおすすめです。

エコカラットHP施工事例より(LIXIL | エコカラット | 施工事例・住宅 (ecocarat.jp)

②造作に仕込む

テレビボードなど造作カウンターにしこむこともできます。これは、家具屋さんや住宅会社に依頼して作ってもらいます。

③棚の下

棚の下に間接照明を隠します。グレアレスダウンライトと同様に光の重心が下がるので、ホテルライクにしたい方におすすめです。

④コーブ照明

天井を照らすコーブ照明は、かなり明るいのでメイン照明になります。プラスしてダウンライトやペンダントライトを少しで充分です。マドリーの山川さんのご自宅はコーブ照明とブラケット1灯のみですが、充分明るく、全然これだけで大丈夫だそうです。

⑤折り上げ天井の間接照明

天井を一部分高くして、そこに照明を隠します。こういう天井にしたいと始めから計画する必要があります。光があると目線が行くのと、広がりが出るので、天井が高く見えます。

以上です。次回「照明計画のコツとペンダントライトの選び方」に続きます。

ライター:細谷友美(照明・インテリアコーディネーター)

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